たんぽぽとつぎはぎの怪物

気ままに、好きなことを語るブログ。

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普通の文系衣女子が日々徒然と考えたことやゲームの感想などについてなんとなく語ります
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【映画】『ナラタージュ』を観てきました。後編

近くのお店がリニューアルオープンして、カルディができました。おかげで手軽にネットで話題のアールグレイの氷砂糖で紅茶が飲めるようになりました!美味しい!

そろそろアイスティーの季節だなぁと思ってアッサムとダージリン セカンドフラッシュの袋を開けたのですが、氷砂糖のせいで おかげでホットでしか飲んでいません。

それはさておき……映画『ナラタージュ』最後まで感想を書いていこうと思います。

前回の記事はこちら。   ※例によってガッツリネタバレします。

 葉山先生から深夜に連絡をもらった泉。小野くんの言葉もあり、躊躇いながらも通話ボタンを押します。

葉山「……後輩ちゃん(名前忘れた) が歩道橋から飛び降りた」

 

 急いで病院に向かう小野くんと泉。

ベッドに横たわる後輩ちゃん、病室の外では演劇部のメンバーが並んでいました。

「……意識が、戻らないんだ。今日が山かもしれない」と肩を落とす葉山先生。

男子生徒(イケメンの方)は「俺のせいなんです」と泣いています。

(僕:唐突に違う方面の修羅場がはじまったな……)

イケメンくんはどうやら後輩ちゃんが死ぬ直前に電話をもらっていましたが、彼女の苦しみに気づくことができなかったことを後悔しているようです。

最初の方のシーンで一緒に待ち合わせをして帰ったり、仲良くしているものもあったので付き合っていたのかもしれません。

「俺のせいだ」と頭をかかえるイケメンくんに「大丈夫だよ……」と返す葉山先生。

自分の生徒が自殺未遂をしている(上に意識不明の重体)訳ですから、葉山先生だって苦しいはず……と小野くんの隣で葉山先生に視線を向ける泉。

この辺り本当に泉の一人称小説ならではだなぁと思います。

 

深夜になり、とりあえず葉山先生以外の人は一度家に帰り、明日改めて戻ってくることになりました。個人的見所は泉に対して「送ろうか?」という葉山先生VSやんわりと“断固拒否”する小野くんのバトル(?)ですね。

 小野くんに押し切られる形で家まで二人で戻ります。

泉「やっぱり、別れたいの」

僕「やっぱりな!!!そうだよな!!!(小声)」

小野「どうして……?いやだ。俺はいやだ。いやだ、別れたくない」

“どうして?”も何も……思い当たる節しかないよ???

泉「うん、ごめん……でも決めたから」

小野「どうしてもって言うなら、じゃあそれ脱いでいって」

自分の作った靴を指差す小野くん。

泉「わかった」

小野くんの言葉通り、靴を脱いで「これ返すね」と渡す泉。

小野「いやだ……」

小野くんが受け取らないので、道に靴を置いて小野くんから離れていく泉。(もちろん裸足)

小野「いいよ……返すなよ!」

お前、どっちなんだよ???

 

裸足のまま、葉山先生の待つ病院へ戻る泉。後輩ちゃんは頭からすっぽ抜けてる。

葉山「……どうしたの?」

泉「先生が呼んでいるような気がして」

そうしてその夜、後輩ちゃんは亡くなりました。   (僕:え………)

 

後輩ちゃんの死は本当に、一大事件のはずなのに扱いがあっさりで……

死んだ理由も知らない男にストーカーされた挙句犯されたというものだったんですが。

それもプロローグ形式で語られるだけでした。いいんかそれで…………

さてここからは葉山先生と泉ちゃんのターンです。ここから物語は加速していきます。

 

海を歩く二人。

葉山「君は……僕に救われたと言っていたけど、君に救われていたのは僕の方だったんだ……」

松本潤さんは個人的には俺様キャラよりこういう気の弱い部分を見せてくれるキャラの方が似合う気がします。( ̄ω ̄)

葉山「僕はあのころ、大切な人を傷つけてしまって……毎日をただ、無気力に過ごしていた。そんな日々の中で……君に出会った。」

葉山先生の奥さんは葉山先生のお母さん(姑)の確執から、家に放火をしてしまったそうです。

心身の衰弱してしまった奥さんは葉山先生とは別居することになります。

守らなければいけない人を守れなかった無力感で無気力にすごしていた葉山先生の前に現れたのは、同じように傷ついた泉でした。

葉山「君と出会って、いろいろな面を知るたびに……僕は気力を取り戻していった」

うつむいたまま海を見つめる泉。

撮影地が富山県らしく、日本海の灰色の海です。

葉山「君の気持ちは知っていた……何度も『言わなければ』と思った。でも……言えなかった」

自分に向けられる思いと自分の思いが違うことがわかっていても、きっとそれがわかったら……自分を必要としてくれた、安らぎをくれた泉は自分の前からいなくなってしまう。

葉山先生ズルい人ですね………。

 

泉「奥さんのことまだ好きなんですね」

葉山「うん……もう一度やり直すことになったんだ」

泉が風邪をひくきっかけになった、練習を急に休みにした日。葉山先生は奥さんのお兄さんと会っていたようで、そこでもう一度一緒に住むことになったそうです。

泉「…………一つだけお願いがあります」(なんかこんな感じだった)

この時の有村さんの表情が本当に「女の顔」をしていたので、セリフとか吹っ飛びました。DVDで出たら是非注目してください。

 

で、泉が頼んだのは葉山先生への思いを断ち切るために一夜だけ関係を持つこと。

なんとしてでも濡れ場を作りたいらしい。なんかもうお腹いっぱいだ。

葉山先生の家で体を重ねる二人。

僕には「ここで脱ぐのかーー寒そう……」という感想しか浮かばなかったです。

泉ちゃんも正直よくわかんないんですけど、葉山先生も「やり直すって言った直後にそれ!?」って感じなので……物語の加速から若干振り落とされた気がします。

 

全てが終わったあと、葉山先生は泉に懐中時計を差し出します。

葉山「これ、君に」

泉「もらえませんよ……こんな高そうなもの」

(僕:高そうとか以前にこれから忘れようとする人間から失くならないものをもらうなよ)

葉山「これ……父親の形見なんだ」

小さい頃出て行ったしまったお父さんが唯一、葉山先生にくれたものなんだそうです。

葉山「僕には必要のないものだから。君にもらって欲しいんだ」

じゃあ、と言って受け取る泉。

 

早朝、泉は一人何も言わずに葉山先生の家を抜け出します。

声を聞いたらきっと泣いてしまうから。

駅にやってきた電車に乗り込み「これで葉山先生とは永遠に会うことはない」と寂しさを感じる泉。

走り出す電車が踏切に差し掛かった時、窓の外には電車を見送る葉山先生の姿が。

あとで知ったのですが、この踏切が撮影地の市境になっているそうです。

あちらにとどまる葉山先生と、むこうに向かう泉。

 

「先輩?」という声でハッと我に返った泉。

後輩「それ、大切な人にもらったんですね」

泉「え……?」

後輩「だって、そこに彫ってあるメッセージ『幸せになって』って意味ですよ」

今調べたんですけどねーと笑う後輩くん(瀬戸康史)。

窓の向こうはすっかり雨が上がって、朝日が昇り始めています。

泉は懐中時計を握りしめて「そっか……」とつぶやきました。

 

まとめとしては「有村架純の初濡れ場」というよりは煽りの「見たあと、好きな人に会いたくなる」の方がしっくりくる映画でした。

どちらかというと「好きだった人」というべきかもしれませんが。

あとカップルで見るのはおすすめしません(苦笑)

すごく……ものすごく、微妙な気持ちになります。カメラワークの美しい作品ではありますけど。