インドア文系女子、運転免許を取りに行く③
今回は前の記事の告知通り、教習で高速道路走った話です。友人に「春休み広島行く」って話をしたら「向こう暖かいでしょ」って言われましたが、広島の冬は東京より寒い。中学生の頃地理で、中国地方は『瀬戸内海の温暖な気候』って習ったんですけど……あれ嘘じゃないですか?夏は溶けそうなくらい暑いですけど。
とりあえず、今日の教習内容は高速道路+山岳路+自主経路だそうです。朝8時に教習所に集合し、僕と知らない女の子と男の子+教官で教習車に乗り込みます。初対面の人間の運転(免許とってない)する車に乗るのも怖いし、初対面の人間を車に乗せる(免許とってない)のも怖いです。二人とも普段はMT車の練習してるらしく、今回は数回しか乗ったことのない AT車で高速道路……死ぬじゃん。
最初は自主経路の練習ということで、自然公園を目指すそうです。「知ってる?」と尋ねる教官に首を横に振る三人。
教官曰く「まあ、適当に行けばわかるよ」とのこと。すごく投げやり!!
大人しそうな女子がハンドルを握り、国道を真っ直ぐ進むこと10分。急なカーブが続くエリア。ご存知、広島は四国山地と中国山地に挟まれたところなので、基本的に左右どちらを向いても山です。山を切り崩して造った道路なので、山の周りを縫うようにカーブが多い。
教官「ここ1年に数回曲がりきれなかった大型トラックが川に落ちるんだよね〜」(笑えない)
今、ここで対向車線のトラック突っ込んできたらどうする?、と後部座席に問いかける教官。二人が「スピードを落とす」と答える中、「諦めて死にます」と答える僕。「クールだね」って好意的解釈(?)をされました。
自然公園は山の頂上にあるので(道はちゃんとわかった)、そこそこ急な坂道を登ります。坂道というか、結構長いS字カーブって感じ。時速30キロでゆっくり登る教習車を猛然と追い越して行ったおじいちゃんドライバー……広島の人って基本短気ですから。途中列を作って徒歩で登っていた幼稚園児たちはなかなかハードな遠足だと思います。田舎の3歳児は足腰がしっかりしてるのか。
ドライバー交代で近くのICから高速道路へ。西条・三原方面へ向かう道ですが、どうやら数十キロ先は雪らしく速度制限がかかりました。高速乗ったけど110キロじゃなかった、わーい!次のICから運転交代の僕はこのへんで既に軽く車に酔っています。
さて。僕が高速運転する番。滅茶苦茶いい笑顔の教官と死にそうな顔の僕のテンションの差が埋まりません。
ブレーキ大好きな僕 VS アクセル大好きな教官の攻防戦の開始です。
スピードメーターの針が振れるたびにブレーキを踏む僕に、教官が言った言葉が「アクセルちゃんともお友達になろう!?」です。え、ちゃん……?アクセルってどっちかというと男っぽくない??
そんなこんなでお目当ての ICにたどり着いた僕は、解放されるぞ……という喜びに満ちた笑顔です。(緊張で無表情だけど)
ETCレーンを通過した瞬間、教官にハンドルを貸して欲しいと頼まれます。
教官「よし、もう一回高速へGO!!(いい笑顔)」 僕「は????」
……高速出た瞬間に出てきたICに転回して戻るなんてこと、あり得ます??
教官の言い訳では「本当はちゃんと言っとくつもりだったんだけど、タイミングがなかったの!!」ということらしい……嘘をつけ!その心底楽しくてしょうがないって笑顔はなんだ!!許さん!!!絶対に許さん!!
この教官には入校初日から色々された(植木に突っ込まされたり、縁石の上走らされたり、ドアノブ破壊して閉じ込められたり)けど、今回ばかりは絶対許さないと思いました……。
三時間の高速教習を終えて、教習所に戻ったのはお昼前。なんかどっと、疲れました……
教官に「お疲れ様」と言われた僕(そのまま直帰)が「教官これで終わりですか?」と聞くと、笑われました。このまま21時まで仕事だそうです。仕事するって、大変だな………
思わず、さっきの事を全部許しました。(ちょろい)